XMでは「追加口座」を作ることで、同一名義で最大8つまでリアル口座を持つことができます。
この記事では、XMで追加口座を作るメリットと追加口座の作り方、MetaTraderで追加口座へログインする方法、複数の口座間で資金移動する方法、追加口座を作るうえでの注意点などをわかりやすく解説していきます。
追加口座を持つメリットは?
異なる口座タイプを使い分けられる
XMではスタンダード口座、マイクロ口座、XM Zero口座の3つの口座タイプを提供していて、それぞれ特徴やスペックが異なります。
初めてXMでリアル口座を作る際は、このうちのどれか1つを選ばなくてはなりません。そこで、追加口座として異なるタイプの口座を追加すれば、それぞれの口座タイプを使い分けて自分にあったものを見つけられます。
- スタンダード口座:1ロット=10万通貨で取引できる銘柄数が最も多い
- マイクロ口座:FX通貨ペアと貴金属CFD(金・銀)が1ロット=1,000通貨になり、最小10通貨から取引できる
- XM Zero口座:スプレッドが極めて狭く、別途往復10通貨の取引手数料が引かれるもののスタンダード・マイクロ口座よりも取引コストを抑えられる
例えば、最小10通貨という少ロットから取引できる「マイクロ口座」でXMを使い始める駆け出しトレーダーさんは多いですが、ある程度取引に慣れてくるとレバレッジを効かせてより大きなロットで取引したくなると思います。
マイクロ口座の1ポジションあたりの最大取引量はたったの1万通貨(100ロット)ですので、それ以上のポジションを持つためにはスタンダード口座が必要となり、そういったシーンで追加口座が重宝します。
スタンダード口座を新しく作って、マイクロ口座の資金をスタンダード口座へ移動させれば、従来の1ロット=1,000通貨から1ロット=10万通貨で取引できるようになるわけです。
また、スタンダード口座を使っていてスプレッドが広いと感じたら、追加口座としてXM Zero口座を作ってみるのも良いでしょう。
XM Zero口座はスプレッドが極限まで狭く抑えられた口座です。スプレッドとは別に「取引手数料」が発生するものの、それを加味してもスタンダード口座のスプレッドよりも取引コストを抑えることができるため、スキャルピングをやるならXM Zero口座をおすすめします。
EAごとに口座を分けて検証できる
EA(自動売買)をする人にとってもXMの追加口座はメリットがあります。
追加口座として複数の口座を作れば、複数のEAを口座を分けて検証することができます。また、口座ごとに資金を分散すれば、ナンピン・マーチンゲール系のEAが大きな損失を出してしまったとしてもその損失額を最小限に抑えることができるでしょう。
資金を分けることでゼロカット時の損失を限定できる
XMではゼロカットという仕組みがあり、相場の急変動時にロスカットが間に合わず口座残高がゼロを下回ったとしても、マイナスの残高をゼロに戻してくれます。すなわち追証が発生しません。
そして、ゼロカットは口座ごとに発動されるため、予めいくつかの口座で資金を分けておけば、1つの口座でゼロカットが発動しても他の口座では残高を保ったままトレードを続けられます。
複数の口座を持ち資金を分散させることで、ゼロカット時の損失を限定できるのも追加口座の大きなメリットでしょう。
ハイレバと低レバを使い分けてリスク管理できる
XMでは最大888倍(XM Zero口座は最大500倍)の高いレバレッジを強みとしていますが、口座を開設する際にレバレッジを低く抑えることもできます。
レバレッジが高い口座とあえてレバレッジを抑えた口座の両方を持つことで、トレードスタイルに応じたリスク管理ができるのです。
888倍、500倍、400倍、300倍、200倍、100倍、66倍、50倍、25倍、20倍、15倍、10倍、5倍、3倍、2倍、1倍
国内のFX業者と同じ最大25倍、もしくはそれ以下に設定することもできるので、「口座がハイレバすぎて大きく損してしまわないか心配…」という人はあえてレバレッジを抑えることをおすすめします。
MT4とMT5の両方を使い分けられる
XMではMetaQuotes社が開発したMetaTrader(メタトレーダー)というツールを取引プラットフォームとして採用していて、「MT4」と「MT5」の2種類のバージョンが用意されていますが、残念ながら互換性がなく、MT4の口座IDでMT5へログインしたり、MT5の口座IDでMT4へログインすることができません。
追加口座を作れば、MT4とMT5の両方を使い分けることができるので、自分にとってどちらが適しているか試すことができます。
MT4とMT5は名前こそ似ているものの、機能や使い勝手には大きな違いがあるため、なんとなくで選んでしまうと後々後悔してしまうかもしれません。両者の違いについて解説すると記事がとても長うなってしまうため、ここでは端的にまとめます。
ずばり、選ぶときのポイントは「裁量トレードを行うか、自動売買を行うか」です。裁量トレードをやるならMT5、自動売買をやるならMT4をおすすめします。
MT4は2005年にリリースされた歴史あるプラットフォームで、今でも多くのユーザーに愛され「FX業界のスタンダード」といわれるほどその名を世界に轟かせました。MQL4という専用のプログラム言語で有志によってたくさんのインジケータやEA(自動売買プログラム)が開発されてきたため、MT4専用のインジ・EAが多く、システムトレーダーはMT4を使うのが一般的です。
ただ、MetaQuotes社はMT5の開発に集中しており、現在はMT4のアップデートを終了しています。今後の発展には期待できません。
対し、2010年リリースのMT5は、MT4の基本設計をもとにしつつ数多くの改善が施されています。分足と時間足がMT4の9種類から21種類に増えていたり、銘柄の検索画面が実装されたり、気配値ウィンドウやナビケータウィンドウの使い勝手が良くなっていたりと、機能面で著しく進化。さらには、マルチコア・マルチスレッドでの処理に対応したことで、最近のパソコンで動かすなら間違いなくMT5のほうが速く快適に動作します。
良いことばかりに思えるMT5ですが、実はデメリットも存在します。MT5が採用しているプログラム言語MQL5は、MT4のMQL4との互換性がなく、これまで生み出されてきた多くのインジケータやEAはMT5では動きません。故に、システムトレーダーの多くはMT5への移行を諦めている状況なのです。
追加口座の開設方法
XMの追加口座を作るためには、既に持っているXMのリアル口座で会員ページへログインする必要があります。
XMのログインページへアクセスし、「MT4/MT5 ID」の欄に口座IDを、「パスワード」の欄に口座のパスワードを入力して、【ログイン】ボタンをクリック。
会員ページへログインできたら「追加口座を開設する」ボタンをクリックしましょう。
追加口座の開設フォームを埋めて、口座のパスワードを設定。口座のパスワードは英小文字・英大文字・数字の3種類の文字をすべて含み、なおかつ8文字以上で設定しなくてはなりません。
規約に同意したら【リアル口座開設】ボタンをクリックしましょう。
「XMのリアル口座開設、おめでとうございます。」というページが表示されたら、追加口座の開設は完了です。
MetaTraderで追加口座へログインする方法
追加口座を作ったら、さっそくMetaTraderでログインしてみましょう。
追加口座を開設した時点で、登録のメールアドレス宛に「XMTradingへようこそ – お口座の詳細」というメールが届いているので、そこに書かれているID(数字7桁もしくは8桁)とサーバー名(XMTrading-MT~から始まる文字列)をチェックしましょう。
MetaTraderのメニューバーから「ファイル」を開き、「取引口座にログイン」をクリック。
ログインID、パスワード、サーバーを入力し、【ログイン】ボタンを押しましょう。
- ログインID:「XMTradingへようこそ」メールに記載されている数字7桁もしくは8桁のID
- パスワード:追加口座の開設時に自分で設定したもの
- サーバー:「XMTradingへようこそ」メールに記載されている「XMTrading-MT~」から始まる文字列
正常にログインされると、MetaTraderのメインウィンドウ右下に通信速度が表示されます。
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複数口座間での資金移動(資金振替)について
資金移動(資金振替)の方法
XMでは自分が持っているリアル口座間であれば、口座に入っている資金を即座に別の口座へ移動させることができます。
資金移動(資金振替)を行うには、まずXMの会員ページへログインしましょう。
【資金振替】ボタンをクリック。
「入金口座ID」の欄から移動先の口座IDを選び、「入金額」の欄に移動させる額を入力します。
「リクエストが正常に実行されました」と表示されれば移動完了です。
念の為、MetaTraderで移動先の口座へログインし、残高が正常に反映されていることを確認しましょう。
資金移動できるのは有効化済みの口座間のみ
資金移動できるのは「口座の有効化」が済んでいる口座のみです。口座の有効化が済んでいないと資金移動できませんので注意しましょう。
口座の有効化とは、自分の身分証明書と住所確認書を会員ページからアップロードすることで行います。具体的な手順についてはこちら▼の記事に詳しくまとめています。
最初に作った口座が有効化されていれば、追加口座も自動的に有効化されるため、再度有効化させる必要はありません。つまり、最初に作った口座が有効化されていないと、追加口座も有効化されないため、資金移動させることができないのです。
資金移動させるとボーナスはどうなる?
資金移動させるときに注意したいのがボーナスの扱いについて。
XMでは、現金は「残高」として、ボーナスは「クレジット」として管理されていて、資金移動できるのは「残高」のみです。そして、ボーナスのある口座から別の口座へ「残高」を移動させると、その移動額に応じて「クレジット」すなわちボーナスも移動する、ということを覚えておきましょう。
例えば、100,000円の残高(現金)と50,000円のクレジット(ボーナス)、計150,000円の取引証拠金が入った口座があるとしましょう。そこから別の口座へ30,000円の残高を移す場合、30,000円は100,000円の30%にあたるので、ボーナスに関しても50,000円の30%にあたる15,000円が移動。結果として、30,000円の残高と15,000円のクレジットが移動することになります。
ただし、移動先の口座がXM Zero口座の場合や、開設時にボーナスの受け取りを拒否している口座の場合、移動分のボーナスは消えてしまいますので注意しましょう。
- XM Zero口座
-
XM Zero口座は、スプレッドが極めて狭く取引コストを抑えられる反面、ボーナスが貰えないというデメリットも併せ持っています。XM Zero口座へ資金を移動させた場合、移動するはずのボーナスは消滅してしまいます。
- 開設時にボーナスの受け取りを拒否している口座
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口座の開設時に「はい、ボーナスの受け取りを希望します。」を選んでいない口座は、ボーナスの受け取り対象外となります。
- IB業者やキャッシュバックサイト経由で開設した口座
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IB業者やキャッシュバックサイトを経由して口座開設した場合、業者からのキャッシュバックは受け取れますが、XMが提供するボーナスはすべて受け取り対象外となります。
資金移動に関する疑問
追加口座を作るうえでの注意点
ここからは追加口座を作るうえで知っておきたい注意点を解説していきます。
同一名義で持てる口座は8つまで
XMの追加口座は無料で作ることができますが、同一名義で持てる口座は8つまでとなっています。実際、8つ以上の口座を使う場面はそうそう無いと思うので、特にネックにはならないでしょう。
もし、9つ以上の口座を持ちたい場合は、XMのサポートデスクへ相談してみるという手はあります。既にそこそこの取引量があり、正当な理由(例えばEAやMQL5のシグナルトレードをやりたいなど)があれば、交渉の余地は十分にあります。
口座開設ボーナスは二重取りできない
XMでは初めてリアル口座を開設する人へ向けて「口座開設ボーナス」を用意しており、入金しなくても3,000円のボーナスクレジットを貰うことができます。
となると、追加口座を作れば何度でも口座開設ボーナスが受け取れるのでは?と考えてしまいそうですが、あくまでも「初めての口座開設」にのみ適用されるもので、追加口座に対しては適用されません。
受け取れる入金ボーナスの残額は変わらない
XMでは入金した額に対してボーナスを付与する「入金ボーナス」を用意していて、累計入金額が500ドルに達するまでは入金額に対する100%ボーナスが、累計入金額が500ドル~23,000ドル(ボーナス受取額が500ドル~5,000ドル)の場合は20%ボーナスが適用されます。
ここでいう「累計入金額」というのは、口座ごとの入金額ではなく、自分が保有する口座全体の入金額のことを指しています。例えば、A口座へ100ドル+B口座へ200ドル入金すると、累計入金額は300ドルとなります。
つまり、追加口座を作っても累計入金額はリセットされないので、受け取れる入金ボーナスの残額は変わりません。
口座を90日間放置すると休眠口座・凍結口座になる
連続で90日間、取引も入出金も行わない状態で取引口座を放置した場合、その口座は「休眠口座」または「凍結口座」になります。
90日間放置した段階で口座残高が残っている場合、以降は毎月5ドル(約500円)の口座維持手数料が引かれていき、この状態を「休眠口座」といいます。
休眠口座は取引や入出金を行うことですぐにアクティブな口座へ戻りますが、一度でも休眠状態になると口座に残っているボーナスやXMロイヤルティプログラムで貯めたXMP(XMポイント)は全て消滅してしまいますので、くれぐれもご注意ください。
引き落としのタイミングで残高がゼロの場合は、即座に「凍結口座」になります。凍結口座になってしまうと、その口座は二度と復活できなくなり、もし自分が保有する口座すべてが凍結してしまうと再度リアル口座の新規開設を行わなくてはなりません。
休眠口座と凍結口座を避けるために、90日間に一回は取引や入出金を行うようにしてください。
追加口座はあまりにも簡単に作れてしまうため、ついつい要らない分まで増やしてしまいそうですが、管理できる範囲で作りましょう。
複数口座間での両建ては原則として禁止
「両建て」とは、同じ銘柄もしくは連動性が高い銘柄の買いポジションと売りポジションを同時に持つ行為をいいます。
一見なんの問題も無いように思える両建てですが、実はXMでは複数口座間での両建てを原則禁止としており、故意に両建てをすると口座の強制解約などのペナルティを受ける恐れがあります。
世界中のトレーダーが注目するような経済指標や政治的なイベントの際に為替相場は乱高下しやすく、突発的な値動きを狙い複数口座間で両建てすれば、一方の口座ではゼロカットで損失が限定され、一方の口座では爆益を狙える可能性があります。
しかし、ロスカットが間に合わなくても追証を発生させないというのがゼロカット本来の目的であることから、「利益目的のゼロカット」は明らかに倫理に反します。ゼロカットを抜け穴を突くようなトレードが増えてしまうと、XM側としても多大な損失を被ることになるため、複数口座間での両建てを原則禁止としているわけです。
とはいっても、複数のEAやコピートレードを動かしていれば、たまたま口座をまたいだ両建てポジションを持ってしまうこともあるでしょう。そういった偶然の両建てに対してペナルティが課せられたという実例は確認されていませんが、絶対に安全ともいいきれないのが悩ましいポイントです。
保有する口座全体の残高によってレバレッジが制限される
XMの強みといえば最大888倍(XM Zero口座は最大500倍)という非常に高いレバレッジ。国内のFX業者が最大25倍であることを考えると並外れた水準です。
ただし、保有する全口座の残高の合計が2万ドル(約200万円)を超えると、トレーダーの資産保護の観点から保有する全口座のレバレッジが最大200倍へ制限されてしまいます。さらに、全口座の残高の合計が10万ドル(約1,000万円)を超えると、保有する全口座のレバレッジが最大100倍へ制限されます。
全口座の残高合計 | 全口座の最大レバレッジ |
---|---|
2万ドル未満 | 最大888倍(Zero口座は500倍) |
2万ドル以上 | 最大200倍へ制限 |
10万ドル以上 | 最大100倍へ制限 |
例えば、A口座に10,000ドル+B口座に7,000ドル+C口座に2,000ドルある場合は全口座の残高は合計19,000ドルとなるため、レバレッジ制限には引っかかりません。もしC口座で利益を得て残高が5,000ドルになると、残高は合計22,000ドルになるので、全口座の最大レバレッジが200倍へ制限されます。
口座タイプによって銘柄名が異なる
スタンダード口座、マイクロ口座、XM Zero口座それぞれの取り扱い通貨ペアにさほど違いはありませんが、口座タイプによってMetaTrader上の表示名が異なることを覚えておきましょう。
スタンダード口座では6文字のアルファベット大文字で銘柄名が表記されます。例えばドル円ペアは「USDJPY」と表記されます。
マイクロ口座では、スタンダード口座の6文字の銘柄名の末尾に「micro」が加わり、「XXXYYYmicro」といった表記になります。例えばドル円ペアは「USDJPYmicro」となります。
XM Zero口座では、スタンダード口座の6文字の銘柄の末尾に「.」が加わり、「XXXYYY.」といった表記になります。例えばドル円ペアは「USDJPY.」となります。
口座タイプ | MetaTrader上の表記 |
---|---|
スタンダード口座 | USDJPY |
マイクロ口座 | USDJPYmicro |
ゼロ口座 | USDJPY. |
口座タイプや開設時期によってサーバー名が異なる
XMには多くの取引サーバーがあり、口座タイプや口座の開設時期によって取引サーバー名が異なります。MetaTraderで異なる取引サーバーを選んでしまうとログインできないので注意しましょう。
取引サーバー名は、リアル口座を開設もしくは追加口座を開設した際に届く「XMTradingへようこそ – お口座の詳細」というメールに記載されています。
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